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日産ノート e-POWERはレンジエクステンダーEVではないよという話

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ひさしぶりに自動車の技術について書かせていただきます。

テーマは日産のe-POWERはレンジエクステンダーEVではないということについてです。

ぼんじり

めちゃくちゃコアな内容で申し訳ない…

 

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事の顛末

なんでこんなコアなテーマで記事を書くことにしたかというと

日産ノートe-POWERはレンジエクステンダーEVなのか?という疑問を持たれている方や

e-POWERをレンジエクステンダーEVとして扱っている方がいたり

なかなかおもろいことになっているなあ(呆れ)と思ったので

今回記事のテーマに選ばせていただきました。

 

上での私の物言いでわかるかと思いますが

はじめに結論を申し上げますと

ノート e-POWERはレンジエクステンダーEVではありません

 

この記事ではその理由について説明していきます。

e-POWERとは

ことを正しく理解するために

それぞれがなんなのか説明していきたいと思います。

 

まずは日産のe-powerについて

e-POWER概略図

 

e-powerはシリーズ型のハイブリッドシステムです。

シリーズ型ハイブリッドについてはざっくりとこちらの記事でも書いているのですが

 

基本的には

走行は主にモーターがおこない、エンジンは発電に専念する

というタイプのハイブリッドシステムになります。

 

特徴

メリット

・電気自動車と同じ走行フィーリング

・充電の必要がない(電欠の心配が少ない)

デメリット

・価格が高くなりやすい

 

ここであげた特徴のほかにも

バッテリーEV(BEV)やPHEVと比べた際にあがってくるポイントもあるのですが

それはまた別の機会に…

 

とりあえずは

・電気自動車と同じ走行フィーリング

・それでいて充電の必要がない(電欠の心配が少ない)

・価格が高くなりやすい

これだけを覚えて次に進んでみてください!

 

蛇足

Note e-POWERはすごいよという話

 

まずはマーケティング戦略

充電がいらない電気自動車!

というフレーズなんて

電気自動車を支点として考えないと浮かびませんし

普通にハイブリッドカーとして宣伝していたら

今の時代では没個性的で、消費者は注目しないですからね。

 

それでいて

・価格が高くなりやすい

というデメリットも最小に抑えられている(車両価格200万円以下)点が

本当にすごいです(小並感)

 

以上蛇足でした。

レンジエクステンダーEVとは

Range Extender→航続距離延長装置

という意味になります。

 

Wikipediaでは

レンジエクステンダーとは、電気自動車の航続距離延長を目的に搭載される、小型発電機からなるシステムである。プラグインハイブリッドカー(PHEV)の一種として分類されるが、特にエンジンの回転力を直接動力として用いないものを指す。

以上のように言われています。

 

簡単にいうと

予備発電機付きの電気自動車ですね

 

加えて厳密な決まりとしては以下の項目を満たさないとレンジエクステンダーEVとは認定されないそうです。

カリフォルニア州大気資源局(CARB:California Air Resources Board)は2012年3月に無公害車 (ZEV: zero-emission vehicle)のカテゴリーの一つとしてBEVx(Range-extended battery-electric vehicle)を設けた。

認定されるためには以下の要件すべてを満たさなければならず、PHEVを定義するTZEV(Transitional ZEV)と明確に区別されている。

 

・外部充電による走行距離が75mile(120.7km)以上であること。
・補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)による走行距離が外部充電による走行距離以下であること。
・補助動力装置はバッテリーの電力が低下するまで作動してはならない。
・極超低公害車(SULEV)とエバポ排出ゼロ基準に適合していること。

BEVxにおけるレンジエクステンダーは万一の電欠に備えるためのフェイルセーフであり、ハイブリッドカーのようなガソリン車としての燃費向上や日常における頻繁な使用を目的としたものではない

 

あくまでもCARBでの取り決めなので

もっと一般的で簡単な(曖昧な)定義があるかと思うのですが

記事を書いている私自身が信じているレンジエクステンダーの定義は以上のものです。

 

e-POWERがレンジエクステンダーかどうかのポイント

とりあえず上記のチェック項目を元にe-POWERがレンジエクステンダーに相当するのか判断してみましょう。

 

・外部充電による走行距離が75mile(120.7km)以上であること。

→×

ノートe-POWERは2018年2月時点で外部充電に対応していません。

念のためバッテリーのみで走るEV走行距離を確認しようにも

バッテリーのみで走る(エンジンを起動しない)EVモードが搭載されていません。

なのでスペック表による予想しかできないのですが、EV航続距離を予想してみました!

 

ノートに搭載されているモーターはリーフに搭載されているものと同じものです(EM57型)

加えてノートのバッテリー容量は1.5kWh

リーフのバッテリー容量が40kWhで航続距離が400kmなのを基準に考えてみると

400km*1.5kWh/40kWh=15 km

となりました。

なのでノート e-POWERをレンジエクステンダーとして扱いたい場合は

もし外部充電があっても今のバッテリー容量では航続距離120.7kmはクリアできません。

 

・補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)による走行距離が外部充電による走行距離以下であること。

→×

ノート e-POWERは外部充電が不可能なのでこの項目は満たしません。

 

・補助動力装置はバッテリーの電力が低下するまで作動してはならない。

→△

ノート e-POWERのエンジンはバッテリー電力が低下した際にも起動しますが

「断続的にエンジンが起動する」ということはこの項目の適合に値するのか疑問ですね。

そもそも「補助」動力装置というよりかはメインな気もしますが…

 

 

・極超低公害車(SULEV)とエバポ排出ゼロ基準に適合していること。

→?

コレに関しては極超低公害車の基準やエバポ排出ゼロ基準がなんなのか

はっきりはわからなかったので?とさせていただきました。

 

結論

ノート e-POWERはレンジエクステンダーEVではありません

 

e-POWERをレンジエクステンダーEVとして扱っているサイト(1,2)なんかもありますが

以上の基準項目からノート e-POWERはレンジエクステンダーEVではないと結論づけました。

もちろん日本の基準ではない上、世間的にも一般的ではないといというのもあるので

あまり熱心に議論しても…(苦笑)ということになりますね。

 

話半分程度に受け取っていただけると幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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