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欧州はディーゼル車の規制をダシにEVを普及させようとしている

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ディーゼル規制という名のディーゼルいじめについて感じたことを書いてみました。

 

 

ドイツの都市部 ディーゼル乗りいれ禁止措置が可能に 英国は販売25%減

ディーゼルは都市中心部への乗りいれが禁止に

ドイツ連邦行政裁判所は、都市中心部への古く、環境性能の低い車両の乗りいれ禁止措置を支持する判断を示した。

 

連邦行政裁判所のこの判断により、ドイツの各自治体は中心部へのディーゼル・モデルの乗りいれを合法的に禁止することが可能となる。

最高裁の許可のもと、シュトゥットガルトとデュッセルドルフは市内の特定エリアへの旧式で環境負荷の高いクルマの乗りいれを禁止することができるようになる。さらに他の都市も独自の排気ガス対策を行うことが可能だ。

英国同様、ドイツでも大量に路上を走行するディーゼル・モデルが排出する窒素酸化物によって、都市部における大気汚染の悪化に直面している。昨年、ドイツ国内の70の都市ではEUが定めるNOxの上限値を超過していた。

ドイツ政府は、経済的な生産性と、古い車両を保有しがちな低所得ドライバーに対する影響を考慮して、都市中心部への車両乗りいれ禁止措置に反対していた。

ドイツ国内のディーゼルに対する厳しい見方は、2015年に発覚したディーゼルゲートに端を発している。このスキャンダルでは、フォルクスワーゲンが排ガス試験において、不正なソフトウェアを使用していたことが明らかになっている。ドイツはこの件に関して、欧州でも積極的に発言している国のひとつである。

英国ではさらに厳しい規制も 販売25%減

英国のいくつかの都市では、排ガス規制に関して、さらに厳しいアプローチを求めている。オックスフォードでは2020年からの都心部への内燃機関を積んだ車両の乗りいれ禁止を提案しており、最近ロンドンは最も汚染度の高い車両に対する排出サーチャージ(Tチャージ)制度を導入した。

この反ディーゼルとも呼べる動きによって燃費性能の悪いモデルの売上げが影響を受けており、1月の英国での販売台数は昨年同月比で25%も減少している。

需要の減少に伴って、各メーカーは自社のラインアップからディーゼル・モデルを減らしており、年初にはポルシェが最後まで残っていたディーゼル2車種の販売を停止している。

環境保護活動家たちはこの変化を歓迎しているものの、英国の自動車製造販売協会によれば、ディーゼルからガソリン・モデルへの乗り換えによって、CO2排出量が逆に増加しているという。

昨年販売された新車の平均CO2排出量が、2016年の120.1g/kmから121g/kmへと増えたことで、この20年で初めてクルマの排気ガスによる地球温暖化への影響が増大したことになる。

https://carview.yahoo.co.jp/news/newmodel/20180228-10290089-carview/?mode=fullより引用

 

 

本格的なディーゼル規制がディーゼル大国の欧州で形になってきましたね…。

 

ぼんじり

個人的にはこの規制の流れは、ディーゼルエンジンの排ガス性能が主な理由ではない、と感じました

 

今回はこのことについて書かせていただこうと思います。

 

実はディーゼル車が全部ダメなわけではない

昨今の報道ではディーゼルは環境に悪い!

という部分が先行していて、ディーゼルはこれから走るのも作るのも全部ダメと言っているような勢いですが、そんなことはありません。

 

今回のようなはたらきは本来なら古い車を禁止して、より環境性能の高い新しい車に乗りましょうと乗り換えへのシフトを促しているものです。

ディーゼルだけでなく、ガソリンエンジンも対象となっていることからもそういうことだとわかります。

 

しかしながら、欧州、特にドイツを中心にディーゼルを悪者にする風潮がはびこっていますね。

それに背中を押されてか日本の報道もディーゼル叩きの色を持っているような気がしています。

 

ぼんじり

個人的には古い車を禁止することも、新しい車に乗り換えましょうと進めることも

ものを大事にして何が悪いと言いたいところなのですが、環境を盾に取られると突いている方が悪者になってしまうので、今回は胸にしまっておきます

 

 

しかし今回のようなディーゼル規制はクルマを作っているメーカーからしたら、今後のディーゼル車開発へのモチベーションを削ぐだけのインパクトがあります。

ディーゼル車の割合が多い欧州でディーゼル車の開発が行われなくなったらどうなるのでしょうか。

そのためにはまずはなぜディーゼル車が欧州で人気なのかについて考えてみなくてはなりません。

 

なぜディーゼル車が欧州で人気なのか

ぼんじり

ひとことで言うと

欧州の交通環境がディーゼル車に合っているから

ということに落ち着きます。

 

欧州はドイツのアウトバーンをはじめとして無料の高速道路が多く存在しています。都市ではラウンドアバウト(環状交差点)が利用されているため、日本に比べストップ&ゴー少なく済むような道路環境になっていることが特徴です。

そんな道路環境だからか速度指定も高速道路で時速100-130km、市街地でも時速100kmがあるなど、平均走行速度も高い傾向があります。

高い走行速度に加え、年間走行距離も1万5000〜3万km以上と長いため、走りの良さはもちろん燃費の良さも優先される項目のひとつです。

 

走りが良くて、燃費もいいクルマが理想。

加えて交通の流れが良くて、速度も早い。走行距離も長い。

そんな条件になるとガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンが優位になります。

ディーゼルはあまり吹き上がりが良くないのでストップ&ゴーが続くと燃費にも環境にも悪いという特徴がありますが、ストップ&ゴーもなく、長距離運転が続くような道なら問題ありません。また、一定の回転数を保って走る高速道路のような条件になるとガソリン車よりも燃費が伸びやすいという利点も備えています。

以上のような理由があるため欧州ではディーゼル車の普及が進んでいます。

 

ぼんじり

ディーゼルエンジンの細かい特徴については

こちらの記事で説明しています

あわせて読みたい
規制にいじめられてるディーゼル車をヨイショしてみる   ディーゼルへの風当たりは強い https://bonjiric.com/deisel-kawaiso...

 

ディーゼル車が作られないと欧州の人は困る

ディーゼルがいかに欧州の環境にあっているかということが伝わったかと思います。

それではディーゼル車の割合が多い欧州でディーゼル車の開発が行われなくなったらどうなるのかという疑問に戻りますと

答えは単純に欧州の人々が困るということになります。

 

これだけの条件が合致してできた需要なので、その大きさもとんでもないことになります。

もし欧州からディーゼル車が消えたらどうなるのでしょうか。

空気は澄んで人々の健康は守られるかもしれませんが、文化的な暮らしからは遠のくのではないでしょうか。

ぼんじり

日本で考えてみると地下鉄のない東京や、新幹線のない遠出、飛行機のない海外旅行といったところになるのでしょうか(例えが極端ですみません)。

 

そんな大きな需要が流れ込む先は一体何になるのでしょうか。

それはディーゼル規制と同時に欧州、世界中で推し進めている自動車の電動化、つまりはEVになるかと思われます。

 

EVの注目度は凄まじいものがありますよね。

カリフォルニア州のZEV規制は適用済み、中国のNEVはすぐそこまで来ているし、欧州でもフランスやイギリスも将来的な内燃機関搭載車の禁止を掲げており、どこもかしこもEV!EV!です。

 

でもこのEV需要は一過性の、いわゆるバブルで終わると私は考えています。

なぜならこの需要は作られたものだからです。

 

EVの需要は欧州がプライドを守るために作った

EV需要は元は欧州がもっていたプライドを守るために作られたものだと私は考えています。

それは欧州の自動車は常に世界の自動車の中心でなくてはならないというプライドです。

そのプライドが意識されたきっかけは日本メーカーがハイブリッドカーを普及させたことだと思います。

 

はじめての量産ハイブリッドカーであるプリウスが発売された当初の日本以外の国は

 

日本以外の国

ハイブリッドカーは通常のクルマの構成に

ハイブリッドシステムの重量が加算されるため

燃費や走行性能は悪くなるのではないか

 

とその性能に懐疑的でした。

しかしながら現在のハイブリッドカーの普及を見ればわかるようにハイブリッドカーは優れた環境性能とユーザーの信頼を勝ち取っています。

欧州からしてみたら自分たちがくだらないと歯牙にもかけなかった国の技術が褒められているわけですからあまりいい気持ちではないわけです。

 

それに加え、ディーゼル排気ガス規制の不正問題がきっかけとなり、ドイツが誇るフォルクスワーゲンがトヨタに販売台数負けました。

もう自動車大国を擁する欧州もおだやかではいられません。そこで取った手段がディーゼルの規制とEV開発の推進です。

 

欧州自動車産業が誇るディーゼル技術を自ら

 

欧州

ディーゼルは環境に悪影響だ

これからの地球環境を考えられねば先進国は騙れない

 

と言わんばかりにバッサリ切り捨てる姿勢を示しました。

そして日本が片手を突っ込みながら未だしっかりとつかめていないEV普及の舵を先に取ることを思いついたのです。

 

ハイブリッドは日本としても一時しのぎの、メインはEVの開発を見据えている技術として考案したのですが、思いの外EVの要素技術が発展しないのでハイブリッドが時代に刻まれる程度には長く、そして多く普及してしまいました。

こうしてEVは未だにどこが覇権を握っているかという世界の共通認識が生まれず今に至ります。

 

欧州からしてみると

 

欧州

ハイブリッドという潮流は逃したが、EVをとれれば日本からも世界からも大きくリードできる

 

という考えがあって今回のようなムーブメントを起こしたのでしょう。

誰だって人より上にいたい気持ちはあるでしょうからね。

 

中国という伏兵

しかしながら欧州の理想の実現を妨げる国があります。

中国です。

 

中国は途上国であるためもともと環境規制はゆるいのですが、環境問題が深刻化したため欧州のEV化推進号令に乗っかってものすごい勢いでEVを推し進めています。

これももちろん環境のことだけでもないのですが、中国は流行りの流れに乗るのがうまいですね。

 

さらに中国はEV推進に際して国が力強くバックアップしています。

具体的には環境保全を目的に縮小した鉄鋼産業に使われていた電力や資源をEVに注ぐなどしてインフラを整備しています。

あとはバッテリーやモーターの要素技術ですかね。これは中国や韓国の電子機器メーカーの強い分野なので問題ないでしょう。他国から技術や技術者を引き抜く方法もあります。

 

ぼんじり

こうした背景からEVの主導を握るのは中国ではないかと私は考えています。

 

まとめ

ディーゼル規制がこんなに推されてるのはなんでかなといった疑問からいろいろ調べて予想したことを書き連ねてみました。

欧州がつくったディーゼル規制→EV推進の流れを中国が持っていくのではないかなあといったことが私の言いたいことです。

別にどこかの国が嫌いとか、思い入れがあるとかはないです。

なのでSFとかファンタジー作品の構想だと思っていただければ幸いです。

 

 

ぼんじり

最後までお読み頂きありがとうございました。

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